こんにちは!
今回は歯周組織再生療法についてお話ししていきます
《歯周組織再生療法とは?》
歯を支える周りの骨が減っている場合に、人工骨や薬剤を用いて骨を再生させる手術です。
歯周基本治療やフラップ手術でも歯石を綺麗に取り除けば炎症は改善しますが、
骨が減っている場合は完全に回復することはありません。
骨がないと歯が安定しないため、揺れてしまい最悪抜歯の可能性もでてきます。
そこで、骨が減っているところを再生するために行うのが歯周組織再生療法です。
手術時間:1時間半〜
手術費用:55,000円〜(自費診療)
《歯周組織再生療法に用いられる材料》
①エムドゲイン®
歯が作られる際に重要な役割を果たすタンパク質として、
エナメルマトリックスタンパク質があります。
このタンパク質は歯周組織再生療法に役立つと考えられており、
エムドゲインはこのエナメルマトリックスタンパク質を含んだ歯周組織再生材料です。
②バイオオス®
骨移植材料で、歯周病により骨がない部位に応用することで、骨再生の促進が期待されます。
③バイオガイド®
吸収性のコラーゲン膜で、バイオオスと共に骨がない部位に応用することで、
骨再生の促進が期待されます。
《歯周組織再生療法の流れ》
麻酔をして歯茎を切開し、歯石を取り除くまではフラップ手術と同じです。
歯石を除去し、骨が減っているところに薬剤を塗ります。
その後はフラップ手術と同じように歯茎を縫い合わせます。
約2週間後に糸を取り、その後はおうちでのセルフケアと
歯科医院でのメンテナンスで様子をみていきます。
手術後は6ヶ月ほど経過観察をして歯茎の再検査を行います。
(PlanetDenalX より画像一部引用)
《エムドゲインとGTR法の違い》
歯周組織再生療法として、エムドゲインの他にGTR法があります。
GTR法はエムドゲインと効果や治療条件は同じですが、
術式が難しいためより高度な専門性が求められます。
また、エムドゲインの方が合併症のリスクが少ないのがメリットです。
歯周組織再生療法は、骨の状態や全身疾患の有無、
お口の衛生状況によって効果に差が出ることがあるため、
全ての患者様が効果を期待できるわけではありません。
しかし、可能な限り歯を残せるよう患者様に適切な治療をご提案させていただきますので、
歯周病のことでお悩みでしたら、お気軽にご相談ください^^
次回は歯周形成手術についてお話しします!